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「アンチクライスト」を観ましたよ
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新宿武蔵野館で「アンチクライスト」を観ましたよ。

ラース・フォン・トリアーが「奇跡の海」を撮った際、「娘が『バンビ』を観て泣いてたから俺も泣かしてやろうと思った」と語ってるのを目にしてからというもの、この人がどんなに過激な映画を作っても(アート映画を装っても)それはエクスプロイテーション映画としてしか楽しめない部分がある。

そんなわけで今作も余裕こいて観たわけですが、これが今までのギミックや手段としてではないトリアーの苦悩や憤りが丸出しになっていて、色んな意味で痛々しくてビックリ驚いた。

その理由は今作が鬱病を患ったトリアーがリハビリ期間中に作られたというから思わず納得。おそらく女性関係でなんかやらかしたんだろうなと思われ、徹底的に女性とセックスへの恐れや苛立ちを容赦なくぶつけてくる。

その根の深さは暴力シーンの残酷さとして表現されていて、元来持ち合わせていた意地悪さと相まってそれはもう大変な事態に。こういうのも見慣れているはずだけど、劇場で座っている足をギュっと固く閉じてしまうほどの「痛い」描写はEDになるんじゃねえかというレベル。

その苦行を超えて迎えるラストはキリスト教を勉強しないと正しい解釈は難しいのも知れないけど、それでもこれからどうなってしまうんだろう?という主人公の姿がトリアー自身の苦悩と重なっていて素晴らしかったです。

あとウィレム・デフォーがカラスと戦うシーンだけは一時も途切れない緊張感の中、一服の清涼剤となりました。
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by erenoa70 | 2011-03-11 00:33 | Movie