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ビンタ日和 〜赤い激突〜
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中学三年の一年は人生の中で最も大人に怒られた年だと言える。

放課後に友達と学校に残り何をするでもなく暇を潰すのが好きだった。授業中から今日はどうやって暇を潰そうかと考えるのに忙しく、実際はそこまで暇ではなかった。

他のクラスの黒板に怪文書を描いて回り、部活動に性を出す同級生たちの横でプロレスの練習に勤しむ。学校という限定された場所で、いかにムダに時間を使って楽しむかという事に命を懸けていたと言ってもいい。

その日は「学校中の消化器を集めよう」という事になった。誰が言い出したかは分からない。その理由はもっと分からないが僕らは考えるより先に走り出し、教室や理科室、図書館、用務員さんの部屋から果ては職員室にまでプリントを提出するフリをして忍び込み華麗に消化器を持ち去っていく。

もちろん誰にも見つかってはいけない。制服の脇にそっと消化器を忍ばせ素知らぬ顔で姿勢正しく歩く。その消化器のひんやりとした重さも手伝ってこの秘密活動には使命感すら帯びてきた。

気づけば廊下の片隅に十数本もの消化器がズラリ揃う。しかし誰も喜びの声を上げる者はいない。誰かがそっと消化器に手をかけた。他の皆もそれに続いた。

しだいにそれは真っ赤な扇形を描き、ボウリングのピンとなる。さしずめ廊下は自分たち専用のボウリングレーンである。

誰ともなくボウリングのボウルを投げるマネをしてみせた。もちろん消化器のピンは倒れることは無かったが、どこかでガラガラと崩れる音が聴こえる気がした。

そして思いきり先生たちに怒られビンタを喰らった。まだまだ乾燥する日が続きます。皆様、火事には十分お気をつけ下さい。
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by erenoa70 | 2012-03-21 23:58 | Stupid