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「ル・アーヴルの靴みがき」を観ましたよ
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ユーロスペースで「ル・アーヴルの靴みがき」を観ましたよ。

アキ・カウリスマキ監督の最新作はフランスの港町が舞台。どげんかせんといかん移民問題を独特のアプローチで描いて、めちゃめちゃ和ませてくれます。

カウリスマキといえば大胆な省略を用いたオフビートさが持ち味なわけですが、これまで悲劇を扱うことが多かった事もあり、とにかく皮肉で斜に構えていた印象がある。それが近作では変化していて、暖かみのある古典的な人情話を描くようになっています。

本作も靴みがきのオジサンが不法入国してきたアフリカ人の少年を助けるという心温まる"イイ話"。ただそのイイ話を下町の人情話を超えてファンタジーのレベルまで到達させてしまう辺りがちょっと他では真似出来ない。

主人公を始め出てくる人皆が何も言わず淡々とスローペースで"善い行い"をしていく。それがしだいに希望に溢れていく展開はもちろん現実にはあり得ないんだけど、深刻で複雑な問題を打破する手段としてはここに賭けるしかないという気もしてくるからこの呑気さは武器。

世間を賑わす生活保護の問題もカウリスマキが描けば少しは冷静に前向きな解決策を得られるかも知れません。
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by erenoa70 | 2012-06-04 12:09 | Movie