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ブラックスプロイテーション・ムービーの憂鬱
a0012356_161355.jpg『バッド・アス・シネマ』をDVDで鑑賞。

ブラックスプロイテーションムービー(黒人向けの商業映画)の誕生と挫折を、パム・グリア、フレッド・ウィリアムソン、Q・タランティーノ等のインタビューで紡ぐドキュメンタリー。

70年代初頭。これまで無かった黒人の手による、黒人が活躍する映画が誕生する。クールなルックスにイカしたアクションと音楽。一連の作品は大ヒットするが白人社会と権力に立ち向かっていく、黒人が自由を獲得していく姿が支持されたにも関わらず、それが次第にファッションやアクションだけの興味へ移行し、これが金になると気づいた白人からは採取され、黒人は犯罪者か娼婦のヒモだという偏見までを生む矛盾。結果、このムーブメントは消え去ってしまう。

しかし、これが当時のハリウッドの低迷する景気を救ったんだし、現在のアカデミー賞で黒人俳優が常連になったのは当時の彼等がいたからこそ。アイザック・ヘイズが残した「SHAFT」のテーマ曲はエバーグリーンな輝きを見せているし(それまでのハリウッドはソウルやロックを映画に使用する事を知らなかった)、ファッションやその周辺の黒人文化も偏見無しに取り入れられている。タランティーノの『ジャッキー・ブラウン』はその典型的なオマージュだ。

計算して文化を作り上げていく事など無理だし無意味だ。
だけど残るものは、残る!
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by erenoa70 | 2004-07-01 16:14 | Movie