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「マジシャンズ」
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公開時に見逃してた韓国映画「マジシャンズ」をDVDで鑑賞。

「95分長回しワンカット」を大きなウリにしているこの映画(この作品よりも前にソクーロフが90分ワンカットで撮った「エルミタージュ幻想」がある)。

こうした長回し撮影を行う動機にはいくつかのパターンがあると思うけど、それは緊張感を保つ為と、ハッタリをかます為の2つに大きく分けられるんではないだろうか。古くはオーソン・ウェルズの「黒い罠」(傑作)から、最近だと「トゥモローワールド」(これも傑作)が長回しを効果的に使用した映画として話題になった。2つに分けられると言ったけども、商業映画としてはその2つが両立しないと見てて辛いワケで、この「マジシャンズ」はその二つが絶妙なバランスで見え隠れするのが素晴らしい。

「解散したバンドメンバーが山荘に集う」という一幕物の設定を活かしつつ、演劇的な作法では無い映画的な作品となっている。とにかく(当たり前だけど)計算されつくしたカメラの動きが抜群に心地良い。ワンカットだという事すら忘れてしまうほど躍動感を持ってグイグイ動く。そのカメラの動きに合わせるように心情を露呈していく役者陣も凄いし、最後までそれらをコントロールし切った監督・ソン・イルゴンの手腕はかなりのものだと思う。

映画監督は一度、映画の映画たる所以である「カットを割る」事を放棄してワンカットの映画を撮るべきなのかも知れない。きっと演出力を測るバロメーターになるだろうから。俺はマイケル・ベイがワンカットで撮った映画が観たい!

韓国版の公式サイトではメイキングも見れますよ。
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by erenoa70 | 2007-12-04 19:41 | Movie