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「潜水服は蝶の夢を見る」
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おすぎが例の調子で褒めてるから不安だったけど「潜水服は蝶の夢を見る」を観ましたよ。

「ELLE」の編集長が脳幹梗塞を患い、全身が麻痺して左目しか動かせず、話も出来ない状態で左目の瞬きだけを使って自伝を書きあげたという実話に元づいた映画。

ありがちな悲壮感も無ければ押し付けがましいメッセージも無く、主人公に起きた事を観客に追体験させるような構成になっていて、最後まで映画の流れに身を任せる気持ち良さに溢れている。

それを可能にしてるのが名カメラマン、ヤヌス・カミンスキーの撮影技術で、主人公の主観ショットはもちろん、想像力だとか思い出だとかの内的世界を見事に表現しているのが素晴らしい(主観ショットで美人の療養士がアップになるとドキドキするのも素晴らしい)。それに追い打ちをかけるのが楽曲の使い方で、トム・ウェイツとかヴェルヴェット・アンダグラウンドとか、一歩間違えればベタでヤボったいんだけどなんかハマってたなあ。

「人生って素晴らしい」とかいう中学生の作文みたいな映画が溢れる中で、ドライで皮肉の利いた、余裕のある映画を観た気がする。
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by erenoa70 | 2008-02-17 04:21 | Movie