2008年 03月 11日
「ダージリン急行」
すっかり疎遠になった三兄弟がインド旅行して絆を取り戻そうとするお話。冒頭、キンクスの「ディス・タイム・トゥモロウ」が流れる中、カメオ出演のあの人が慌てて列車に乗り込もうとするオープニングからグッと惹き付けられ、いつものウェス・アンダーソンの世界がまるで絵本をめくるように繰り広げられる。 思い切り偏見なんだけど、インドが舞台だからきっと荷物を盗まれたり詐欺にあったりするんだろうなと思ってたらそんな事は一切なくて、インドの明るく呑気な面だけを描いているのが良くも悪くもウェス・アンダーソンの育ちの良さなのだろう(共同脚本はロマン・コッポラとジェイソン・シュワルツマンだし)。 そんなブルジョア感覚に嫉妬しつつもやはり素晴らしい出来。「ライフ・アクアティック」の時も書いたけど、計算し尽くされた画面構成と美術や衣装、音楽のセンスから紡ぎ出される「作り物」の優しさは俺にこの上無い安堵感を与えてくれる。 それと、この作品の撮影後に自殺未遂を起こしたオーウェン・ウィルソンは命に別状は無く順調に回復しているようで(プレミアにも無事出席)ホッとした。本当に良かった。
by erenoa70
| 2008-03-11 03:27
| Movie
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