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「精神」を観ましたよ
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精神病患者の姿に迫ったドキュメンタリー「精神」を観ましたよ。

やはり始めに目につくのはテロップも無ければBGMも無い、撮影対象へのモザイクも無いというシンプルな演出方法。特にこうしたテーマだとモザイクをかけ、個人を特定出来ないようにするのが常識なのでかなり新鮮に思える。

シンプルだからと言って静かで淡々としてるわけでもなく、こんなに映画的でドラマチックな内容だとは思いもしなかった。それをフィルムとビデオの撮影方法の差で論じたり、フレデリック・ワイズマンとの関連性をあげるなんて事をしなくても、一本の商業映画として面白く観る事が出来ました。

それがまた、ただ生真面目というわけでもない。たとえば調理をする場面がある。患者さんがキャベツのザク切りをするのだが、包丁を持つ手元が危なっかしい。いつ指が切れてしまってもおかしくないという様子をカメラはしつこく追い続ける。まるで何かを期待してるかのような演出である。

そんな下世話な興味と、暖かい目線とが共存しているんだからすごい。中には耳を塞ぎたくなるような告白もあれば、ガハハ!と大声で笑いたくなるギャグが同列に並べられている。監督は自分の映画を「観察映画」と名付けているが、ただ対象を傍観するのではなく、その全てに満遍なく触れてから観客に提示するという姿勢はもう正しいとしか言いようがないわけです。

なーんて感心しながらも、ラストに待ち受けてたまさかの展開にはビックリ驚いた。ハードコアすぎるよ!
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by erenoa70 | 2009-06-25 16:30 | Movie